2018年にナポリを訪れた時、本場のナポリピッツァを求めて有名店を何軒も食べ歩きました。
ダ・ミケーレやトリアノンなど、それぞれの店に個性があり、お腹いっぱいでも次のピザを食べたくなるほどでした。
ナポリでピザをはしごした夜
イタリアへ行くと、いつも楽しみにしていることのひとつが、その土地の料理を食べること。
2018年にナポリを訪れた時は、せっかく本場に来たのだからと、有名なピッツェリアを何軒もはしごしました。
ナポリの街を歩いていると、人気店の前には長い行列。
写真はナポリの有名店「ダ・ミケーレ」。

夜遅い時間でもたくさんの人が並んでいて、その人気ぶりに驚きました。

こちらはCIRO
店内に入ると、大きな薪窯の前で次々とピザを焼く職人さんたち。

窯の温度は400℃以上。

日本の家庭用オーブンとはまったく別世界です。
生地はあっという間に膨らみ、わずか1分ほどで焼き上がります。
炎の近くで焼かれた縁は香ばしく、中は驚くほど軽い食感。
「これがナポリピッツァなんだ」と感動したのを今でも覚えています。
そして面白かったのが注文の仕方。
メニューはたくさんありますが、周りを見渡すとほとんどの人が同じものを食べています。

マルゲリータかマリナーラ。
観光客だからと特別なものを探すのではなく、その店の一番自信のあるピザを食べる。
そんな空気がありました。
私たちもお腹いっぱいになりながら、
「次の店もマルゲリータにしよう」
「せっかくナポリに来たのだから」
と、また同じピザを注文。
今思うと少し笑ってしまいます。
でも、不思議なことに店が変わると味も違うのです。
生地の香り、トマトの酸味、モッツァレラの使い方、縁の焼き色。
材料はとてもシンプルなのに、それぞれの店に個性があります。
料理を長く教えていて感じるのは、本当に美味しい料理ほどシンプルだということ。
ナポリのピザはまさにその代表でした。

小麦粉、水、塩、酵母。
トマトとモッツァレラ。
たったそれだけなのに、人を幸せにする力があります。
あの薪窯の熱気と、賑やかな店内の声、焼きたてのピザの香り。
写真を見返していたら、またナポリへ行きたくなってしまいました。
次に訪れたら、きっとまたお腹いっぱいなのに「もう1枚」と言っている気がします。
ナポリのピッツァを食べながら、改めて料理はその土地の文化や人々の暮らしと深く結びついているのだと感じました。
このブログではレシピだけでなく、イタリア各地で出会った食文化や、以前暮らしていたドイツやイギリスでの食も少しずつご紹介していきたいと思っています。
料理の背景にある物語も一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
料理家 藤野幸子
横浜でイタリア料理とパンの教室「ラクッチーナサッチ」を主宰
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